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Interview vol.4 小林 万寿夫

「先進テクノロジーで中小企業を盛り上げる。チャレンジし続ける喜びを」

株式会社eftax IoT推進事業部マネージャー 小林万寿夫

ソレイユデータ道場との関わり

──ソレイユデータ道場との関わりを教えてください。

ソレイユデータ道場の運営会社である株式会社eftaxのIoT推進部長として、IoT勉強会の開催や技術的支援を行なっています。

導入支援、教育的アプローチなど、伴走者としてイノベーションの創出に奔走する日々です。インターン生の方と一緒にプロジェクトに取り組む機会も多くあります。

──eftaxにはどのようなキッカケで入社されましたか?

クラウドやIoTの時代にはデータ分析の知識も必要だろうとの考えで、「データ分析教育講座 白・ 茶・黒帯編」という講座を受講しました。その主催者がeftaxでした。60歳で定年を迎え、嘱託として勤務して間もない頃の話です。それが縁となり、2019年1月にeftaxに入りました。

「データ分析教育講座 白・ 茶・黒帯編」講座の様子

IoT推進に至るバックグラウンド

──それまではどんな仕事に携わっていたのでしょうか?

技術部門と原価計算や内部統制、人事総務といった管理部門の経験の中で、一番長いのがソフトウェアエンジニアリングです。主なプロダクトは医療機器・電力配電システムや防犯・ 防災システム。24時間365日正常に稼働することが求められ「ミッションクリティカル」と位置付けられる領域にて、ソフトウェア設計を行ってきました。システム開発に活用していたのが、オープンソースのオペレーティングシステムLinuxです。IoTではRaspberryPiという名刺サイズのコンピュータがリファレンスとして用いられますが、そのベースになっているのがLinuxのOSです。

eftax Kobayashi Masuo

IoTと関連深いLinuxベースのシステムを推進しているのは、ソフトウェアエンジニア時代から変わりません。当初はスクラッチ開発を行っていました、当然ですがバグの発生リスクが高く生産性が悪い側面があります。Linuxというプラットフォームの上でソフトウェア開発を行うことで、効率的で高品質なネットワーク製品ができるようになりました。専用の装置を作る場合でも、ハードウェアができる前にLinuxのパソコンで開発を進めるエミュレーション環境が整うなど、他にも多くの利点があります。

自社のハードウェアにLinuxをポーティングしLinuxデバイスドライバーを製作することよって担当するプロダクトを全てLinuxプラットフォームにしました。その流れでPythonというプログラミング言語やRaspberryPiを知ることになります。

RaspberryPiなどのシングルボードコンピュータが世に出てきたのが、私のソフトウェアエンジニア時代の終盤頃。今まで培ったLinuxの知識や経験を活かせて尚且つ、安価で品質の高いツールが出てきたことに強く興味を持ちました。

──当時のLinuxの叡智が詰まっていたRaspberryPiの登場が、IoTをはじめるキッカケだったんですね。

業務を効率化し管理部門の生産性を上げたいという想いがあり、ソフトウェア開発をする技術部門から管理部門へ異動したことも転機となりました。そこで作った勤怠システムに用いたのが、IoT技術だったのです。当時の勤怠管理は、紙のタイムカードに打刻して、 エクセルに転記していました。「デジタルを仕事にしている会社なのに、なぜタイムカードはこんなにアナログでやっているんだろう」という疑問から全ては始まったのです。

出退勤の際にかざすだけで通信できるNFCリーダーにFelicaをタッチ、データベースにアクセスし、社員とその上司にメールを自動送信、スプレッドシート上の勤怠表に時刻を表示するという流れで、紙のタイムカードをデジタル化しようと考えました。残業や有休の管理もその勤怠表で行うことができ、勤務状況に責任を持つ労務管理の観点からも有用です。

IoTデバイスにはRaspberryPi、データベースにはCloudSQLを使用。スプレッドシートは、クラウドのデータベースを表示する高機能フロントエンドの位置付けです。Google Apps Scriptによってデータを抽出するSQLのSELECT文をCloudSQLに対して発行し、必要な情報を勤怠表に取り込むことができます。

IoTとは事象をセンシングしてクラウド上のデータベースに格納し、問い合わせ利用を可能とするものです。私がこの時開発したシステムのIoTデバイスの場合には、FeliCaカードの識別番号と社員番号を紐づけ、タイムスタンプと共にクラウド上のデータベースに格納しています。2014年11月から正式運用を開始。軽微な改修を重ねつつも大きな問題はなく活用されていました。

この他G suit導入などの業務改善にも取り組むうちに、Googleのユーザー会でIoTの講演も行うようになりました。今ではシステム構築のみならず、ソースコードを含む設計情報を公開し内製化までをご支援。IoT勉強会の開催をはじめ、自治体のIoT等導入促進プロジェクト事業の専門家、中小企業デジタル応援隊事業のIT専門家として登録しセミナーも実施しています。

社会人から見たソレイユデータ道場の学生インターンシップ

──インターン生と一緒にプロジェクトに取り組む機会も多い小林さんから見て、ソレイユデータ道場のインターンシップはいかがですか?

学び、実践する土壌が整っており、社会で即戦力になる能力が学生の内に身に付きます。データ分析に造詣が深い人の意見を聞ける環境は大変貴重です。実際にインターンシップに参加することで、社会に関わることの大切さを体感すると思います。専門書の購入費の負担制度や習熟度合いに応じた報酬と実務内容が適用される体制は、インターン生にとっては嬉しいのではないでしょうか。

私は常にチャレンジしていました。上司の言うことは聞かへんし、自分のやりたいことをやるといったタイプのダメ人間。しかし、自ら考えて、何度も壁を乗り越え、歩んできました。65歳ともなればリタイアして然るべき年齢です。しかし、中小企業と一緒に伴走する仕事の仕方をしたい。自分の得意活かして、中小企業盛り上げ、一緒に勉強していきたい。現役の時にチャレンジし続けていたことで「やろうと思えばできる」そう思える環境にあります。

既に定年まで働き続ける年功序列の体系は崩壊し、現在は年齢に関わらず活躍できる時代になってきました。私自身、若く優秀な方と仕事ができるのは楽しみでもあります。ぜひソレイユデータ道場でお会いしましょう。

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